
かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 表紙より
かおる10歳 くちげんかのはじまりは…
こども童話館47 (ポプラ社)
沢井いづみ 作
村井香葉 絵
1989年12月 初版発行
ようやく秋めいてきたので秋!な本を紹介します。
ポプラ社の沢井いづみさんの10歳シリーズの11冊目です。
学級文庫や図書館などで愛読されていた方も多いのでは?と思います。
村井香葉さんによる繊細なタッチな表紙も美しいですね!
(後におばけマンションシリーズを手掛けられたむらいかよさんと同じ方かなと思います)

かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 表紙より
10歳シリーズは装丁がかなりおとめちっく仕様になっていて特別感があります。
幸運にも帯付きなのでロマンティックさ漂う帯からご堪能いただきたいですね!
ヒロインが登場時にフルネームと年齢と星座を紹介していく流れの元ネタって何だろう…?
(有名どころはセーラームーンの月野うさぎ、14歳、中2ですかね)

かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社)背表紙より
気もち はじけそう
背表紙帯もぐっと心を掴んでいます。
本の隅から隅までガーリーすぎて胸が高鳴ります。
背表紙に収まるこのコピーが格好良いですね!



かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 見返し・中表紙より
開いたら最後、もう10歳シリーズの虜にならざるを得ません。
ポエムとかわいらしいイラストの洗礼です。
もう今から10歳の女の子になります。



かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 3・17Pより
主人公かおるは自分の考えを言わずに曖昧にやり過ごしがちな女の子。
偶然バスの中で耳にした知らない子たちのまた別の友達に対しての悪口に嫌な気持ちになります。
共働きでインテリアコーディネーターとして働くママに打ち明けるも、
そういう人はよくいるからいちいち気にするなと軽く受け流されます。
(この返事からママは相当荒波に揉まれてきたんだなと思います)


かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 20・23Pより
ママはかおるに自己アピールをしていくのも大事だとアドバイス。
しかし簡単そうでもやるのは難しそうだとかおるは思います。
10歳の繊細で微妙な塩梅の心の中が丁寧に描かれています。
そんな描写と共にママに甘えたりと、
かおるが子供らしく描かれているのが安心して読めますね。



かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 27・32・33・46・47Pより
学校でも友達の亜紀から黙っていて何を考えているかわからないと指摘されます。
(亜紀みたいな友人はありがたかったりしますね)
かおるはそんな一言にショックを受けて悩んでしまいます。


かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 48〜50Pより
かおるの小学校では毎年文化祭が行われて今年は展覧会が開催予定でした。
展示内容が優秀なクラスにはトロフィーが贈られることもあり、
リーダー格の祥子がはりきっていました。
クラスでドールハウス作りをすることになっていて、
かおるはドールハウスを通じて自己アピールできるかもしれない!と頑張ろうとします。

かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 59Pより
文章ページばかり挙げましたがもちろん挿し絵も素晴らしいです。
ノスタルジーを感じる下校風景に繊細な影、そしてかわいい猫ちゃん(かわいい)


かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 61・63Pより
クラスでのドールハウス作りは進んでいきます。
かおるもマッチ箱やセロファンなどで工夫して家具を作ります。
この挿絵のドール小物が細かくかわいらしくて見てるだけで楽しいですね!
このページにわくわくした女の子たちは多かっただろうなと思います笑



かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 70・71・78・82・83Pより
クラスあるあるでそう上手く進むわけもなく突発的にギスり始めます。
クラス行事に消極的だったエミからママに作ってもらったんじゃないかと言われてブチ切れるかおる。
初めて自分の意見をぶつけました。
ちなみにさっぱりとした態度の杉下は最後までさっぱりしていて実に良キャラです。


かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 108・109P・113Pより
ママに今日のモヤモヤを打ち明けるかおる。
ママはエミは不器用なだけで悪い子じゃない、大事なのは自分の気持ちに嘘をつかないことだと伝えます。
かおるもエミも実際こんな子はいっぱいいるよねと思わされます。
この後にエミと2人で和解すべく話し合いをするのですが、
当初のかおるの黙っていて自分の意見を言わない性格がエミの行動の伏線となっていったりと、
最後まで見逃せない展開になっています。
果たしてドールハウスは完成するのか?
エミとは和解できるのか?
トロフィーの行方は?
気になった方はぜひ秋の読書の一冊にどうぞ!
10歳だったあの頃の気持ちに浸れます!


おまけ。
幸運にも当時のペーパーが挟まれたままでした。
ネットのない時代にはこうしたお手紙は憧れの先生の情報源だったかと思います。
今読んでも先生のキラキラ感が素敵ですね!
ガーリーさ全開のパズルもあるよ!

かおる10歳 くちげんかのはじまりは…(ポプラ社) 見返しより
わたしは 10歳
いつでもゆめみてる
今 妖精にいちばんちかい年
このかっこいいコピーに心は虜です。
10歳シリーズ探します…!
秋にぴったりな本の紹介でした。
文化祭に体育祭のシーズンですね!
読書の秋には楽しい本をたくさん紹介していきたいです◎
