少女部屋だより

主におまじない本やお土産やファンシー雑貨やたまに相撲土産を保存していくブログです。

銀河の果てでつかまえて!

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 表紙より

銀河の果てでつかまえて!

いちご文庫(双葉社

柴崎あづさ 作

沖田有美子 絵

1990年12月28日初版発行

 

久々に双葉社少女小説レーベルのいちご文庫の本の紹介です。

ヒロインが男装して男子校に入学してしまい…なドキドキな1冊になっています。

作者は同じく双葉社の少女向けゲームブックレーベルである

ペパーミントゲームブックでも執筆されているフリーライター柴崎あづささん。

ペパーミントゲームブックもかわいい絵で心惹かれる世界ではありますが

どれもプレミア価格なため手は出せません(本当いろんな世界があるなと感心します)

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 表紙、口絵、4・5Pより

男子校が舞台なだけありイケメンに囲まれる生活になります。

魅力的なイケメンたちは漫画家の沖田有美子さんによって描かれています。

秋田書店のひとみでホラー系やBL寄りな漫画を描かれており、

そのためか男の子たちがかっこいいです笑

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 8-12Pより

時は明治時代。

士族出身の主人公・麻生銀河は2年前に両親を亡くします。

亡き父の目標は麻生家の再建のため、

銀河の双子の兄の精華を学士や官僚にすべくエリート教育をしていました。

同じ双子なのにおにいちゃんばかり贔屓されると不満を感じつつも、

兄が好きな銀河は名門高校である慶学院の受験を応援していました。

だかしかし合格発表の日におにいちゃんはパリに旅立ちます。

(ちなみにおにいちゃんは最後まで出てきません)

 

おにいちゃんが戻ってきた時に高校に行けるように、

自分の人生を捨てて代わりに銀河が男装して慶学院に通うことにします。

 

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 28-29・75Pより

銀河が知らなかった男子校の世界。

ムードメーカーの夢矢、ルームメイトになる雪舟や日本男児系の寮長で先輩の源也に出会います。

雪舟は後に偶然銀河が女性であることを知ってしまい、自身を保つために部屋を仕切ったりします。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 36・37・40Pより

銀河は近くの女学院生たちからちやほやされているレオンに出会います。

母がドイツ人で美しい銀髪のレオンは女学生たちを軽くあしらいますが、その態度に銀河は不満を持ちます。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 48・49Pより

かわいい系男子枠の蘭丸とも知り合います。

銀河も元は美少女なので美少年枠として注目されているようです。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 78-79Pより

寮の体育会系なノリの歓迎会についていけず気絶した銀河は、

近くの温泉町にを買い出しにいくことになります。

未成年ですがまあ明治の話としてご理解ください(今はやっちゃだめです)

細身の銀河には一升瓶10本は無理だということになり、

代わりにぶどう酒を源也が知るお店から仕入れることに。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 84-85Pより

銀河は教わった温泉街の川辺の道を歩き、瓦葺の小さな家に辿り着きます。

屈強な男が数人たむろす玄関に本当に居酒屋なのかと疑問を抱く銀河ですが、

男からぶどう酒を売ってやると言われ喜びます。

銀河はぶどう酒の樽を抱えた女の子・さやと出会います。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 92-93Pより

銀河は学院に帰るために俥屋を探しますが、遊郭へと迷い込んでしまいます。

遊郭の客と間違えられた銀河は番頭に目をつけられますが偶然居合わせたレオンに助けられます。

レオンに耳たぶを噛まれますが。


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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 102-103P 126-127Pより

男子校なドタバタ展開の中で、

男の子たちが自分の夢や目標を見つけ向かう様を銀河は目の当たりにします。

あのかわいらしい蘭丸にも宇宙工学を学びたいという力強い夢があったりと、

おにいちゃんのために生きてきた彼女にはとても眩しかっただろうなと思います。

銀河はレオンのことが気になり、彼がかつて過ごしたドイツを知ろうとします。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 115Pより

初夏のある日、銀河は慶学院の正門に来てこっそり校舎を眺めるさやを目撃します。

そしてさやの元に走ってくるレオン。

なぜあの日温泉街にレオンがいたのか…さやはレオンの恋人なんだとショックを受ける銀河!

その様子を目の当たりにした雪舟は銀河と話をし、夏を楽しみにするようにと言います。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 139・151Pより

寮では秋の文化祭の寮劇でドイツの戯曲「アルト・ハイデルベルクをやることになりました。

ヒロインの下宿屋の娘・ケティ役に抜擢された銀河。

元々女の子なので違和感はありません。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 156-157 160-161Pより

劇の稽古が始まる中、源也が行方不明に。

ケティ用のウィッグが黒く塗られるなど不自然な動きがありますが、

レオンから夜に話があると言われて銀河はドキドキしています。

しかしレオンは女装して温泉街のあのお店からさやを連れ出してほしいと言います。

ドキドキから悲しみへ。

そして一連を聞いていた雪舟がレオンに殴りかかります。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 163Pより

銀河のお前への気持ちが分からないのかと殴る雪舟

雪舟は正直実のおにいちゃんよりもお兄ちゃんしてるなと思います。

最後まで良きルームメイトポジでもあった雪舟は個人的に一番好きです笑

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 170-171Pより

なぜこの時代にアルト・ハイデルベルクを演るのか?

男女や身分の不平等さ、価値観の違いなどからのレオンの恋愛に対する悲しい思いが見えてきます。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 177・183Pより

レオンが悲しい話をした後に、女装した蘭丸が走ってきます。

蘭丸は銀河の代わりにさやを連れ出し、源也に引き合わせます。

寮内はお祭り騒ぎに!

さやと源也は恋仲だったのです。

さやは引手茶屋の芸人で、17歳になったら遊郭に送られることになっていました。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 185Pより

源也は学院を退学しさやを連れて北海道に開拓に行くと宣言します。

高校を出ればどんな道も開けるのに一時の恋で厳しい開拓へ向かおうとする源也を銀河は責めます。

そんな彼女にレオンはビンタをして止めます。

女の子の姿なら絶対に得られないであろう栄光を手放すわけだから、

銀河が責めてしまうのも分かるのが切ないシーンです。

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 198-201Pより

源也とさやの見送りにはいかないと決めた銀河。

しかし源也の開拓への思いを聞きその力強さに心打たれます。

この源也のセリフにはグッときます。

銀河は駅へと向かおうと決意しますが汽車に間に合わないかもしれません。

そこで馬に乗ろうと厩舎へ行くとそこにはレオンが!

ヒーローはここでビシッと決めてくれるので良いですね!

 

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銀河の果てでつかまえて!(双葉社) 213Pより

果たして銀河とレオンは源也たちに挨拶できるのか?

レオンへの恋の行方は?

銀河が選ぶ将来の道は?

様々な価値観の違いを見てきた彼女が描く夢はきっと応援したくなる筈です。

そんな素敵な1冊でした。

登場人物みんなの夢や願いが叶った先の未来に生きてるであろう自分は自分なりに道を選んでいきたいなと思いました◎

銀河の果てでつかまえて! (いちご文庫ティーンズ・メイト)